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(2)石器のふるさと「二上山」

香芝のあけぼの

(1)旧石器文化の遺跡


(2)石器のふるさと「二上山」

石器の原石サヌカイト(讃岐石)は、二上山の北麓に位置する春日山を中心に、大阪層群と呼ばれる地層や、この山から流れ出る谷川の流域から、握りこぶしや人頭ぐらいの大きさの原礫として多量に産出する。
 関屋方面の原川、葛下川の支流である竹田川や羽曳野市側の飛鳥川など、流域に流された原礫や、地中から採掘された原礫を材料に、段丘や台地・丘陵上の加工場で、工人たちによっていろいろな石器に加工されていたと考えられる。
 現在、その石器製作跡と推定されている遺跡が、香芝市の穴虫を中心に関屋・田尻や隣接の羽曳野市で、約35か所も確認され、そのうち「桜ヶ丘遺跡」では、旧石器(後期)と縄文時代の石器が検出され、精査すれば弥生時代の遺物の伴出する石器製作跡も発見できよう。
 二上山麓に散在する数多くの石器製作の遺跡は、旧石器時代のものか縄文時代や弥生時代のものであるのか、まだ大多数の遺跡の実体が不明のままである。それぞれの遺跡の成立年代に関する詳細は、今後、学術的に研究のメスが入れられる日を待たなければならない。
 また、各地の遺跡から発見される石器は、ここで完成して運んだものなのか、半製品のまま運んだのか、その運んだルートや交易の方法など、幾多の疑問点が残されている。
 いずれにしても、二上山麓で製作された数々の石器は、狩猟や漁労を中心に生活していた大昔の人びとにとって、欠くことのできない必需品であった。
 今日、近畿各地の遺跡から発見される大半の石器の「ふるさと」は、私たちが毎日眺める二上山の北・西の山麓である。
 その点、私たちの香芝市の先人は、サヌカイトという石器の原石を支配し、長い間石器生産の仕事に従事することによって、近畿地方の産業・文化面で、中心的役割を果たしていたと考えられる。
 現代流に経済圏・文化圏のことばを使って表すなら、大昔の香芝市は、近畿地方最大の工業地帯であり、その石器の供給範囲を二上山文化圏や二上山経済圏と呼ぶことができる。


(3)縄文期の遺跡と文化

(4)水田農耕のはじまりと村の起こり

(5)上牧の観音山出土の銅鐸